2019.06.27
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EDが原因?不妊治療に焦った夫婦の離婚原因

EDが原因?不妊治療に焦った夫婦の離婚原因

近年は晩婚化が進んでおり、EDや不妊に悩んだり、不妊治療を行ったりする人が増えています。その影響から、ED(勃起不全)・不妊・不妊治療が原因で離婚する夫婦が急増しています。

EDによるセックスレスは夫婦にとって極めて重要な問題です。また、不妊治療は精神的・肉体的・金銭的負担が大きく、治療方針を巡って夫婦の意見が食い違うケースが多いです。その結果、別居や離婚になる事例が後を絶ちません。

今回は、ED・不妊・不妊治療に関係した離婚原因をご紹介します。
性生活や不妊治療を原因とした夫婦の不仲や離婚を回避するために、ご紹介する事例を参考にしてみてください。

EDや不妊が原因で離婚する夫婦が増えている

国立社会保障・人口問題研究所が行った2015年の調査では、不妊を心配したことがある夫婦の割合は「35.0%」という結果が出ています。子供がいない夫婦に限定すると、その割合は「55.2%」にものぼります。

近年は晩婚化が進んでおり、その影響から不妊に悩んだり不妊治療を行ったりする夫婦が増えています。また、年齢とともに男性機能は衰えるため、晩婚化が進めばEDが原因で子作りができない夫婦の数も増加します。

「子供が欲しい」「セックスしたい」という欲求は人間にとって根源的なものです。不妊やEDで悩む人が増えた結果、それらが原因で離婚する夫婦も増加しています。

また不妊治療は、精神的・肉体的(主に女性)・金銭的な負担が非常に大きいです。
夫婦で不妊治療に対する意識にずれがあると、治療方針を巡って意見が食い違ってしまい、夫婦仲の悪化や別居、離婚などに至る事例が多くみられます。

不妊とは?

不妊や不妊治療に関係した離婚原因をみていく前に、不妊について確認しておきましょう。

・不妊の定義
不妊は、「避妊せずに性交をしているにも関わらず、一定期間妊娠しない状態」のことです。
この「一定期間」について、日本産婦人科学会は「1年」と定義しています。また、世界保健機関(WHO)やアメリカ生殖医学会も「1年以上」としています。

・不妊は男女両方が原因で起こる
妊娠は一人では行えません。男女どちらかに何らかの異常があると、不妊になってしまいます。
世界保健機関(WHO)が発表した不妊症の原因に関する統計では、男性側に問題があるとされるケースが約24%、女性側に問題があるとされるケースが約41%、男女両方に問題があるとされるケースが約24%、原因不明なケースが約11%と発表されています。

女性が原因の不妊

妊娠・出産に関わる女性の生殖器官には、子宮・卵管・卵巣・膣があります。また、ホルモン分泌に関わる脳の視床下部や下垂体といった器官も重要です。
女性が妊娠・出産に至るためには、それらの器官がすべて正常に働く必要があります。それらの働きに問題があると、女性が原因の不妊症状が起こります。

女性不妊が起こる理由には、以下のようなものがあります。

・ホルモン分泌や卵巣の異常で排卵がうまくいかない
・卵管に問題があって卵子が正常に移動できない
・子宮に問題がある

女性不妊の原因にはさまざまなものがあります。女性不妊の治療の際には、原因を特定した上で、その原因を取り除くための治療が行われます。

男性が原因の不妊

不妊は、男性側が原因で起こるケースも多いです。
男性不妊の主な理由には、以下のようなものがあります。

・精子をつくる能力に問題がある(造精機能障害)
・精子はつくれるが体外に排出できない(精路通過障害)
・セックスで射精できない(性機能障害)

EDなどでセックスができない場合は、ED治療薬やカウンセリングでの治療が行われます。
精液に正常な精子が存在していない場合は、陰嚢を少しだけ切開して精子を採取する手術を行うケースが多いです。

ED・不妊・不妊治療に関係したよくある離婚原因

近年、ED・不妊・不妊治療などが原因で離婚する夫婦が増えています。
そうした性生活に関係した、よくある離婚原因をご紹介します。

男女どちらか片方の不妊

「子供が欲しい」という欲求は、人間にとって根源的なものです。
夫婦のどちらかが不妊の場合、子作りを諦めたうえで婚姻関係を継続する場合もありますが、もう片方が子供を強く望んだ場合は離婚に至るケースが多いです。

なお、不妊を理由とした離婚の場合、夫婦双方の合意に基づく「協議離婚」によって離婚が成立するケースがほとんどです。
裁判で離婚する場合は、不妊だけを理由に離婚を主張しても、基本的には認められません。

裁判で離婚が認められるには、「法廷離婚事由」に該当している必要があります。
法廷離婚事由には「不貞行為」や「悪意の遺棄」、「その他婚姻を継続しがたい重大な事由」などがありますが、不妊だけではそれらに該当しません。

ただし、「不妊がきっかけで長く別居することになった」「不妊が原因で喧嘩が絶えず、婚姻関係が破綻している」といったケースであれば、「その他婚姻を継続しがたい重大な事由」に該当すると判断されて、離婚が認められる場合があります。

EDによるセックスレス

EDが原因で円滑な性交関係が築けず、離婚問題に発展するケースがあります。
EDになると男性は非常に大きなショックを受けますが、女性も「自分に魅力がないから勃起しない」などと考えて、自信を喪失してしまう場合があります。

EDであっても、手術で精子を採取して不妊治療を行えば、子供をつくることが可能です。
しかし、男性が手術を拒否した場合や、経済的な理由からそうした治療を行えない場合は、子供が欲しい女性から離婚を求められることがあります。

EDによるセックスレスは離婚原因として裁判で認められる?

セックスレスが法廷離婚事由の「その他婚姻を継続しがたい重大な事由」に該当するか否かについては、裁判でしばしば争われています。

昭和62年には、京都地裁がセックスレスを原因とした離婚の判決を下しています。ただし、この判決は「性行為が夫婦の信頼関係を保つために重要」と示しているものの、セックスレスによる離婚を無条件で認めているわけではありません。
また、EDが離婚事由になるという判断は示されていません。

EDやセックスレスに至る理由は夫婦によってさまざまであり、離婚原因として認められるか否かについては一概には言えません。
EDを原因とした離婚は、協議離婚で成立するケースがほとんどです。

EDの多くは治療が可能

EDには、精神的・心理的原因で起こる「心因性ED」や、生活習慣病・肥満・神経の異常などによって起こる「器質性ED」があります。そうしたEDの多くは、治療によって改善が可能です。

ED治療専門のクリニックでは、専門家によるカウンセリングやED治療薬の処方などが行われます。EDはさまざまな原因で起こりますが、クリニックでは個々の患者に合わせた治療を行ってくれます。

EDは誰にでも起こりうる一般的な症状です。EDによる夫婦の関係性の悪化や離婚を防ぐために、EDの症状が起こったら、ED治療専門のクリニックを受診することをおすすめします。

不妊治療をきっかけとした夫婦仲の悪化

不妊治療は、精神的・肉体的・金銭的な負担が非常に重く、つらいものです。とくに女性の肉体的・精神的負担が大きいです。
夫婦でつらい治療を乗り越えて絆を深める場合もありますが、不妊治療をきっかけにして溝ができてしまい、離婚する夫婦が少なくありません。

夫婦の温度差があると問題が起こりやすい

夫婦で不妊治療に対する姿勢に違いがあると、問題が起こるリスクが高まります。

例えば、妻が「どうしても子供が欲しい」と考えている一方で、夫が「子供ができれば嬉しいが無理する必要はない」と考えている場合、「夫が自分の気持ちを理解してくれない」と女性が不満を溜めてしまうケースが多いです。

また、子供を欲しがるあまり、生活のすべてが不妊治療に偏ってしまう場合があります。夫が「無理をする必要はない」と考えていると、そうした場合に夫が強いストレスを感じてしまいます。

逆に夫のほうが強く妊娠を望んでいる場合では、妻の行動や食生活が気になってしまい、細かく口出しすることで夫婦仲が悪化することがあります。

不妊治療の前に方針を話し合っておく

不妊治療を行う際には、「治療をいつまで行うのか」「予算はいくらまでか」などについて、夫婦でよく話し合っておくことが大切です。

治療を始める前から、「うまくいかなかった場合」について話し合うのは難しいかもしれません。しかし、治療期間や予算を決めておかないと、治療が長期化した際に意見の相違が表面化し、夫婦仲が悪化するケースが多いです。

不妊治療の失敗

不妊治療は、肉体的・精神的負担が大きいです。また、非常に高額な費用がかかります。
不妊治療が成功すればそうした負担は報われますが、失敗すれば後に残るものがありません。

不妊治療は必ず成功するものではなく、失敗しても誰かが悪いわけではありません。しかし、気持ちのやり場に困ってパートナーを責めてしまい、離婚に至る夫婦もいます。
また、不妊治療で発生した溝を克服できなかったり、結婚生活に虚しさを感じたりして、合意の上で離婚に至るケースもあります。

EDは早期に治療!不妊治療の前に夫婦で話し合いを

以上のように、ED・不妊・不妊治療などの性生活に関わる原因で、離婚に至る夫婦が近年増えています。

EDが発症した場合には、なるべく早く治療を受けるようにしましょう。EDの多くは治療が可能であり、専門家の治療を受ければ早期の回復が見込めます。
EDは誰にでも起こりうる一般的な症状であり、恥ずかしがる必要はありません。

不妊治療を行う際には、「治療期間はいつまでか」「予算はいくらか」について事前に夫婦で話し合い、不妊治療に対するお互いの気持ちを確認して、方針を決めておくことが重要です。夫婦の方針にずれがあると、治療がうまくいかなかった場合に問題が起こるケースが多いです。

不妊治療は、夫婦がより幸せになるために行うものです。不妊治療が原因で夫婦が壊れてしまわないように、事前にお互いの気持ちをしっかりと確認しておきましょう。

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